半懂

印光法师文钞

淨空法師|《群書治要》序

《群書治要》是唐太宗李世民(西元五九九年―六四九年)於貞觀初年下令編輯。太宗十六嵗隨父從軍,起義平定動亂的社會,戎馬倥傯十餘年。二十七歲即帝位後,偃武修文,特別留心於治平之道,休生養民。

『群書治要』は唐の太宗李世民貞観の初期に編纂を命じた書物です。太宗は十六歳から父と共に従軍したが、十余年の軍隊生活の末に、ようやく動乱の社会を平定することができました。二十七歳に即位してから、太宗は文化の推進にも力を入れました。特に平和な治世を心掛けていた太宗は、民衆たちが日常の営みに専念できるようによく休ませたものです。

太宗英武善辯,遺憾早年從軍,讀書不多。鑑於前隋滅亡之失,深知創業不易,守成維艱,在位期間,鼓勵群臣進諫,批評其決策過失。令諫官魏徵及虞世南等,整理歷代帝王治國資政史料,擷取六經、四史、諸子百家中,有關修身、齊家、治國、平天下之精要,匯編成書。上始五帝,下迄晉代,自一萬四千多部、八萬九千多卷古籍中,博采典籍六十五種,共五十餘萬言。

太宗は武勇に優れていたのみならず、頭脳明晰な人でもいました。そのために、若くして従軍したせいであまり勉学に励めなかったことはいつも心残りでした。また、前の隋の滅亡に鑑みて、ついに始まった新しい時代を持続させていくことの難しさをよく知っている太宗は、群臣が自分を諌め、政策の過ちを指摘するように勧めたのです。太宗は魏徴と虞世南らに命じて、歴代の帝王たちが残した統治の史料を整理させました。さらには、六経四史及び諸子百家の中から、修身、斉家、治国、平天下のエッセンスを取り出し、叢書として編成させました。古くは五帝から始まり、新しくは晋代まで網羅したこの書物は、一万四千あまりの部書と八万九千あまりの古書から六十五種の経典を普く収集し、最終的には五十万あまりの文字数になりました。

書成,如魏徵於序文中所說,實為一部「用之當今,足以鑒覽前古;傳之來葉,可以貽厥孫謀」的治世寶典。太宗喜其廣博而切要,日日手不釋卷。曰:「使我稽古臨事不惑者,卿等力也。」由是而知,貞觀之治的太平盛況,此書貢獻大矣!誠為從政者必讀之寶典。

完成した本書は魏徴が序文で述べたように、実に「現世で用いれば、前古のことを鑑みられる。後世に伝われば、子孫のためになる」治世の宝典です。太宗は豊かな内容を簡潔な言葉と鋭い視点でまとめた本書をこよなく愛し、いつも手放しませんでした。「私が何事にも惑わずにいられたのは、卿らの力があったからです」と、太宗は言いました。太宗の言葉から分かるように、貞観の治という太平の盛況に本書は莫大な貢献をしていました。本書は政治家にとって、まさに必読の宝典です。

然因當時中國雕版印刷尚未發達,此書至宋初已失傳,《宋史》亦不見記載。所幸者,日本金澤文庫藏有鐮倉時代(西元一一九二―一三三〇年)日本僧人手寫《群書治要》的全帙。並於清乾隆六十年,由日本人送回中國本土。上海商務印書館四部叢刊和台灣分別以此版為底影印出版。二〇一〇年歲末,凈空幸得此書,反覆翻閲,歡喜無量,深刻體會古聖先賢之文化教育,的能為全世界帶來永恆之安定和平。最極關鍵者,即國人本身,必須真正認識傳統文化,斷疑啟信。聖賢傳統文化實爲一切衆生自性流露,超越時空,亙古彌新。學習關鍵,端在「誠敬」二字。《曲禮》曰:「毋不敬。」前清康熙曰:「臨民以主敬為本。」「誠與敬,千古相傳之學,不越乎此。」程子曰:「敬勝百邪。」説明修身進德、利世濟民,唯「誠敬」二字,方能圓成。若對古聖先王之教育毫無誠敬,縱遍覽群籍,亦難獲實益。孔子曰:「述而不作,信而好古」是也。

しかしながら、当時の中国では印刷術はまだ発達しておらず、宋朝の初期になると、本書はすでに逸散してしまい、『宗史』にも記録は見当たりませんでした。幸い、日本の金沢文庫には鎌倉時代の日本人僧侶による手書きの謄本が残っていました。そして清朝の乾隆六十年に、謄本は日本人に守られながら、中国本土に送り届けられたのです。上海商務印書館と台湾の出版社はそれぞれこの謄本を元に、印刷して発行しました。二〇一〇年の師走に、浄空は幸運にも本書を得ることができました。何度も読み返していると、無量の歓喜が沸き起こってきました。そして古の聖人と先賢たちが残した文化教育は、この世に永遠の安定と平和をもたらしてくれるという確信を持ちえたのです。最も重要なのは、国人自身が伝統文化を本当に知り、疑念を断ち切って信心を呼び起こすことです。聖賢の伝統文化とは言え、実は一切の衆生自身の性情から顕れてくるもので、時空を超越した新しさを有しています。この文化を学ぶ上で最も大事なのは、「誠敬」の二文字にあります。『曲礼』に曰く、「敬わざることなかれ」。清朝康熙帝曰く、「民に臨みて主敬を以って本と為す」、「誠と敬とは、千古に伝わる学でも、此れを越えるものあらざる」。程子曰く、「敬は百邪に勝る」。これらの説明から分かるように、修身し徳を積み、世に利をもたらし民を救済できるのは、ただ「誠敬」の二文字のみです。もし古の聖人と先王たちの教育に対する誠と敬がなければ、たとえ多くの典籍を読んでも、実益を得ることは難しいでしょう。孔子曰く「述べて作らず、信じて古を好む」もこのことを立証しています。

過去孫中山先生於三民主義講演中(民族主義第四講)曾云:「歐洲的科學發達、物質文明的進步,不過是近來二百多年的事。講到政治哲學的真諦,歐洲人還要求之於中國。諸君都知道世界上學問最好的是德國,但是現在德國研究學問的人,還要研究中國的哲學,甚至於研究印度的佛理,去補救他們科學之偏。」

孫中山さんは三民主義についての演説(民族主義第四講)で、このように言いました。「ヨーロッパの科学の発達、物資文明の進歩は、たかがここ二百年あまりのことです。政治と哲学の真理となると、ヨーロッパ人はまだ中国に教えを請わなければなりません。諸君の知っている通りに、この世で最も優れた学問を有しているのはドイツです。しかしながら、ドイツの学者たちは中国の哲学をも勉強しているだけではなく、インドの仏教をも研究しています。全ては己らの科学の偏りを正し、補うためです。」

英人湯恩比博士更云:「欲解決二十一世紀的社會問題,唯有孔孟學説與大乘佛法。」靜觀今日世界亂象紛呈,欲救世界、救中國,唯有中國傳統文化教育能辦到。老祖宗留傳至今的治國智慧、理念、方法、經驗與成效,均是歷經千萬年考驗所累積的寶藏結晶。《群書治要》至珍至貴!果能深解落實,天下太平,個人幸福,自然可得;背道而行者,則不免自招災殃,禍患無窮。淨空深知今日《群書治要》之重現,實有其神聖使命,歡喜委託世界書局重新影印出版一萬套,擬贈兩岸三地暨世界各國、各黨、各級領導共同學習,則和諧社會、大同之治的世界指日可待。欣見《群書治要》重新出版在即,閻初仁者囑余為序,謹以此數語,表隨喜讚嘆之意。

イギリスのトインビー博士はさらに言いました。「二十一世紀の社会問題を解決したければ、孔子孟子の学説と大乗仏教の道を精進するのみです」。今日の世界では様々な乱れが見られます。もし世界を、中国を救いたいのであれば、ただ中国の伝統文化教育がこの使命を果たせるのでしょう。祖先たちが今まで伝わってきた治国の智慧、理念、方法、経験と効果、いずれをとっても千万年という長い試練の時を越えて累積された宝であり、結晶でもあります。『群書治要』は至高の珍宝であり、非常に尊いものです。もし深く理解して実行することができたら、天下の太平も、個人の幸福も、自ずと得られましょう。逆に、その道に背いた者は、自ら災いを招き入れることを免れず、絶えない災厄に悩まされることでしょう。浄空には分かっています。今日、『群書治要』が再現できたのは、神聖な使命があるためです。両岸三地及び世界各国、各党、各レベルのリーダーーたちが共に学べるように、浄空は喜んで世界出版社に一万セットの印刷を依頼しました。調和の取れた社会、大同の治の世の中は期待できましょう。『群書治要』が間もなく重版できることを、嬉しく思っています。浄空は序文を書くように依頼されたが、この数句の言葉に、歓喜と讃嘆の気持ちを込めて。

淨空 二〇一〇年十二月二十八日 於香港

浄空 二〇一〇年十二月二十八日 ホンコンで