半懂

印光法师文钞

群書治要三六〇(4-271)

271.武王問太公曰:「立將之道奈何?」太公曰:「凡國有難,君避正殿,召將而詔之曰:『社稷安危,一在將軍。』將軍受命,乃齋於太廟,擇日授斧鉞。君入廟,西面而立。將軍入,北面立。君親操鉞,持其首,授其柄。曰:『從此以往,上至於天,將軍制之。』乃復操斧,持柄,授將其刃,曰:『從此以下至於泉,將軍制之。』既受命,曰:『臣聞治國不可從外治,軍不可從中御,二心不可以事君,疑志不可以應敵。臣既受命專斧鉞之威,不敢還請,願君亦垂一言之命於臣。君不許臣,臣不敢將。』君許之,乃辭而行。軍中之事,不可聞君命,皆由將出;臨敵決戰,無有二心。若此,無天於上,無地於下,無敵於前,無主於後。是故智者為之慮,勇者為之鬥,氣厲青雲,疾若馳騖,兵不接刄,而敵降服。」(卷三十一 六韜・龍韜)

【白話】
周武王問姜太公:「任命將帥的原則是怎樣的呢?」太公回答:「凡是國家遭遇危難時,國君就避開正殿,在偏殿召見主將,向他下達詔令說:『國家的安危,全在於將軍。』主將接受命令後,國君齋戒於太廟,選擇吉日,向將帥頒授斧鉞。(到了吉日)國君進入太廟,面向西而立;主將進入太廟,面向北方站立。國君親自拿著鉞的頭部,以鉞柄交給主將,宣告:『從此以後,軍中上至於天的一切事務,全由將軍處置。』然後又親自拿著斧柄,以斧刃授予主將,宣告:『自此以後,軍中下至於泉的一切事務,全由將軍裁決。』主將接受任命後,說:『臣聽說治理國家不可受外部的干預,領軍作戰不能由朝廷遙控指揮,臣懷二心就不能忠心侍奉君主,將帥受君主的牽制而疑慮重重,就不能專心致志去對付敵人。臣既已奉命執掌征伐大權,(不獲勝利)不敢生還。願請君上授全權之命於臣,使臣得以專斷而從事。君若不允許,臣不敢擔任主將。』國君答應之後,主將就辭別君主率軍出征。從此軍中一切事務,不聽命於國君,而全部聽命於主將,臨敵決戰,專心一意,無有疑二。這樣,主將就能上不受天時節制,下不受地形限制,前無敵人敢於抵擋,後無君主從中牽制。這樣,就能使智謀之士都願為他出謀劃策,勇武之人都願為他奮力戰鬥,士氣昂揚,直衝青雲,行動迅速如快馬奔騰,兵未交鋒,而敵人就已降服。」

【日本語訳】
周の武王は姜太公に尋ねました。「将帥を任命する時の原則は何でしょうか?」太公は答えました。「凡そ国が危なくなると、国君は正殿を離れて傍殿で主将を呼び寄せ、詔書を下します。『国の安否はすべて将軍にかかっています』と。主将が命を受ける後、国君は太廟で禊の儀を執り行い、吉日を選んで、主将に斧と鉞を授けます。(吉日になると、)国君は太廟に入って西に向かって立ち、主将も太廟に入って北に向かって立ちます。国君は自ら鉞の首を持ち、把手の方を主将に渡して宣言します。『これから、軍のことならば、たとえ天にかかわるものでも、すべての事務は主将の一存に任せます。』また、国君は自ら斧の首を持ち、刃の方を主将に渡して宣言します。『これから、軍のことならば、たとえ地の底である九泉にかかわるものでも、すべての事務は主将の一存に任せます。』主将は任命された後、このように言います。『国を治める時は外部からの干渉を受けてはいけないと聞いたことがあります。軍を引き連れて作戦する時も遥か朝廷からの指揮を受けられません。臣下に二つの心があると忠をもって君主に仕えられず、将帥も君主からの牽制を気にして考えすぎると敵を打ち負かすことに専念できません。今や陛下の命を受けて討伐の権利を受け賜わり、(勝たなければ)生きて帰えられません。どうか軍にかかわるすべての権限をこの私にくださり、戦場で独断のみで物事を行えるようにしてくださいませ。もしお許しをいただけないのでしたら、恐れ多くも主将の任は担えません。』国君が承諾した後、主将は君主に別れをして軍を引き連れて討伐に行きます。それからの軍での出来事は一切、国君の命ではなく主将の命に従うことになります。敵と相まみえて決戦する時に、軍が考えすぎずに専念できるようにするためです。このようにすれば、主将は天候や時期の制限を受けず、地形からも影響されずにいられます。歯向かってくる敵はなく、後ろ髪を引く君主もいなければ、智慧と方略のある者は主将のために色々と画策してくれて、勇気のある武人も主将のために奮い立って戦ってくれます。高揚する士気は天まで駆けのぼり、行動の迅速さはまるで早馬が縦横無尽に奔っているようであり、実際に戦うよりも先に、敵は降服してしまうのでしょう。」

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