半懂

印光法师文钞

群書治要三六〇(4-17)

17.景公正晝,被髮,乘六馬,御婦人,以出正門。刖跪擊馬而反之,曰:「爾非吾君也。」公慚而不朝。晏子入見。景公曰:「昔者寡人有罪,被髮乘六馬以出正門,刖跪擊馬而反之。曰:『爾非吾君也。』寡人以子大夫之賜,得率百姓以守宗廟。今見戮於刖跪,以羞社稷。吾猶可以齊於諸侯乎?」晏子對曰:「君勿惡焉。臣聞之,下無直辭,上有惰君。民多諱言,君有驕行。古者明君在上,下多直辭。君上好善,民無諱言。今君有失行,而刖跪禁之,是君之福也,故臣來慶。請賞之以明君之好善,禮之以明君之受諫。」公笑曰:「可乎?」晏子曰:「可。」於是令刖跪倍資無征,時朝無事。(卷三十三 晏子・雜上)

【白話】
齊景公大白天披著頭髮,駕著六馬大車,載著婦人出宮中的小門。刖足的人擊打他的馬,使車子返回,說:「你不是我的國君。」景公感到羞辱,並且不再上朝。晏子入宮進見。景公說:「前幾天我不對,披散著頭髮,駕著六馬大車出宮中小門,刖足之人打馬使車返回,說:『你不是我的國君。』我因為你和諸大夫的輔助,能夠統率百姓保有宗廟,現在被刖足之人羞辱,使社稷蒙羞,我還能同諸侯並列嗎?」晏子回答說:「君王不要害怕。我聽說,下面沒有直諫的言辭,上面一定是有懈怠的君王。百姓大多不敢講真話,君王的行為就會驕縱。古代明君在位,百姓多敢於直言上諫。君王愛聽有用的話,百姓就不顧忌,沒有不敢說的話。現在君王有錯,刖足之人直言禁止,是君王的福氣,所以我來慶賀。請獎賞他,以顯示君王愛聽有益的話;以禮對待他,以顯明君王接受諫言。」景公笑道:「行嗎?」晏子說:「行。」於是命令對那位刖足之人加倍獎勵,免於徵賦,可以隨時朝見君王。

【日本語訳】
斉の景公は真昼間、髪を下して、六頭の馬に引かれた大きな馬車で婦人を載せて宮殿の正門から出ました。しかしながら、足を切られた者はその馬を叩いて、馬車を戻させてこのように言いました。「あなたは私の国君ではありません。」恥ずかしく思った景公は、二度と朝廷に行かなくなりました。晏子が会いに行くと、景公は言いました。「先日は私が悪かったです。髪を下して、六頭の馬に引かれた大きな馬車で婦人を載せて宮殿の正門から出たが、足を切られた者は馬を叩いて馬車を戻させた。そして、このように言いました。『あなたは私の国君ではありません。』あなたと大夫たちの補佐があるから、私は民を統率して宗廟を守ってこられました。今や、足を切られた者にまで辱められて、わが国の名誉にも泥をぬってしまった。こんな私でも諸侯と同列できましょうか?」晏子は答えました。「ご心配にはおよびません。直諫がないのは、上に怠け者の君王がいるからだと伺いました。民のほとんどが本音を言えないようであれば、君王は傲慢になっていきます。昔の明君の時代、民の多くは直諫していました。君王が有益なことばを好むようであれば、民には忌憚が消え、言えないこともなくなります。今、君王に過ちがあって、足を切られた者から直言されて禁止されたのは、まさに君王の福です。そのために、私はお祝いをするためにやってまいりました。君王は有益なことを聞くのがすきだと知らしめるために、どうかかの者に褒美を与えてくださいませ。君王は諫言を受け入れられると明らかにするように、その者には礼儀を持って接しましょう。」景公は笑いました。「それでいけますでしょうか?」晏子は答えました。「いけます。」それから、景公はあの足を切られた者に倍の奨励と、税金の徴収を免除し、そしていつでも君王に謁見できる機会を与えました。

>> 群書治要三六〇 #君道 #修身 #改過